エゾモモンガ【地域限定の動物たち】
近年大ブレイク中のかわいい北海道のアイドルがエゾモモンガです。しかしSNSに投稿されるまでは習性もあってか注目度の低い動物でした。冬の北海道に行ったことがありますが当時は気にも留めなかったものです。そんなエゾモモンガについて気まぐれに調べてみました。
エゾモモンガってどんな動物?
エゾモモンガの特徴
エゾモモンガの特徴をまとめると以下になります。
科目 | ネズミ目(齧歯【げっし】目)リス科リス亜科モモンガ族モモンガ属タイリクモモンガ種の亜種 |
体長 | オスが16~18cmほど、メスが約15cm【尾を含めない場合】 |
しっぽの長さ | 10~12cmほど |
体重 | 80~120gほど【妊娠したメスは150~160gほど】 |
耳の長さ | 約2cm |
後ろ足の長さ | 3.2~3.5cmほど |
体色 | 雌雄同色 ・頬から胸部、下腹部にかけて白 ・それ以外の部分は夏毛が淡い茶褐色で冬毛は淡い灰褐色 ・目の周囲が黒い ・毛の付け根が黒い部分もある |
飛膜・尾 | ・頬後部から前脚、前脚から後脚、後脚から尾の付け根まで飛膜がある ・前脚手首の先に「針状軟骨(長さ約4cm)」があり、これを開くことでより大きく飛膜を張れる ・尾は平たい |
体型 | ・目が直径7~9mmほどと体格に対して大きい ・乳頭が胸部2対、腹部1対、股関節の前方に1対の計4対(8個) ・指は前脚が4本(第1指がない)、後脚が5本 ・手の指は長く、物をつかむのに適した形 ・指先には鋭い鉤爪がある ・脚の平は無毛で物がつかみやすくなっている |
エゾモモンガはさまざまな名前を持つ
エゾモモンガは1921年(大正10年)に現・苫小牧市のウトナイ湖で発見されたのが初の公式記録です。
アイヌ民族では古くから信仰の対象で、「アツ・カムイ」や「アッ・カムイ」と呼ばれていました。
ちなみに「アツ・カムイ」の「アツ」は「群棲」を、「カムイ」は「神」を表します。つまり「群棲する神」と呼ばれていたのです。
もう一方の「アッ・カムイ」は「子供の守り神」という意味で使われていました。1940年代までは猟師や山で働く人たちから「晩鳥(バンドリ)」という属名で呼ばれるなど、さまざまな呼ばれ方をしてきた動物です。
エゾモモンガの仲間
一般の認識ではエゾモモンガはニホンモモンガと思われています。しかし実際にはユーラシア大陸に広く生息するタイリクモモンガの亜種です。日本に住む固有亜種であることは事実ですが、ニホンモモンガとは別種になります。
そのためエゾモモンガの仲間はユーラシア大陸が主な分布域です。基亜種はフィンランド北部からロシア本土およびシベリア、モンゴル、中国の西北部および東北部に生息しています。
エゾモモンガ以外にも亜種がいて、サハリン(樺太)にカラフトモモンガ、朝鮮半島にチョウセンモモンガがいますが、中国中部にいる亜種には学名(P. v. buechneri Satunin)しかありません。
種としての保全状況としては低懸念(LC)とされていますが、リトアニアとベラルーシでは絶滅した可能性があるほか、フィンランド・エストニア・韓国でも減少傾向にあります。そのため韓国に住むチョウセンモモンガは国の天然記念物です。
エゾモモンガも他人事ではありません。森林の孤立や分断化などにより個体数の減少が心配されています。
※ニホンモモンガについて詳しくはこちら
ニホンモモンガとエゾモモンガの違い
染色体数だけで見た場合、エゾモモンガも、エゾモモンガの本種であるタイリクモモンガも、ニホンモモンガも同じ数です。
しかしオスの陰茎にある「陰茎骨」には明白な違いがあります。エゾモモンガは細長くて二又になっているのが特徴です。それに対してニホンモモンガは陰茎骨がとても短くて幅広く、さらにねじれています。見た目よりも骨格にはっきりとした違いがあるのです。
エゾモモンガってどのくらい飛ぶの?
エゾモモンガが滑空で移動する場合の距離の平均は18.9mです。最長記録は49.4mとなっていて、体の大きさを考えると一度の滑空でかなりの距離を飛ぶことがわかります。移動できる距離は長いですが、一方で平均11.4m下に着地していることから、滑空で飛ぶにはかなり高い木が必要なことも事実です。このことからもわかるように、エゾモモンガが生きていくには豊かな森が必要となります。
エゾモモンガの生態
概要
エゾモモンガの生態をまとめると以下になります。
分布 | 北海道のみ(離島を除く) |
生息域 | ・平野部から亜高山帯にかけての森林(常緑針葉樹林・落葉広葉樹林) ・公園や緑地、防風林など |
行動域 | ・オスは縄張りを持たない(平均行動圏4万8,000平方メートル) ・メスは繁殖期に縄張りを持つ(平均行動圏1万7,000平方メートル) ・農地などを抜いた行動範囲はオス約2万平方メートル、メス約1万平方メートル ・オス同士は行動圏が重なる ・行動域内に春~秋は2~7個、冬には2~4個の巣穴を持ち、頻繁に移動する |
活動時間 | 基本的に夜行性(繁殖期や厳冬期には日中も行動することがある) |
冬眠 | しない |
食性 | ほぼ植物食に近い雑食【虫は成虫・幼虫・さなぎを食べる】 |
性格 | ・繁殖期の縄張り争い以外は無駄な争いを好まない ・警戒心が強い |
天敵 | エゾフクロウやハイタカなどの猛禽類や猫、クロテンなど |
寿命 | 野性下で4~5年 【飼育下では札幌市丸山動物園で9年以上生きた例がある】 |
エゾモモンガの行動
夜行性の動物であるエゾモモンガは、日没や日の出時刻の変化に合わせて行動時間も変化します。
5~10月頃は日没から平均して15分後に動き出し、日の出の約20分前に巣に戻る生活です。11~12月になると日没後約42分後から動き出し、日の出の約50分前には巣に戻ってしまいます。1~3月の厳冬期は、エネルギー消費を抑えるために必要最低限しか動きません。
またエゾモモンガは行動域内に巣穴を複数持っていることも特徴です。春~秋は多い場合には7個もの巣穴を使い回します。
頻繁に巣穴を変えることで天敵に見つかりにくくするだけでなく、巣穴の中に寄生虫が繁殖するのをおさえる狙いがあるという意見が主流です。
エゾモモンガは危険を感じると2時間動かないことも
エゾモモンガは常に周囲に天敵がいないか警戒しながら活動します。もし近くに天敵がいることに気付いた場合、見つからないようにじっとしたまま長いときには1~2時間も動きません。天敵が気付かないよう、息を殺してやり過ごすのです。
またエゾモモンガの巣穴のある木に何らかの衝撃が加わり揺れた場合も、巣穴に閉じこもったまま出てこなくなります。
エゾモモンガは身を守る戦闘能力を持たない半面、強い警戒心を持ってより堅実に行動することを心掛けているのです。
エゾモモンガの食事
エゾモモンガは天敵を避けるためにほとんどを木の上で過ごします。そのため樹液や雨の雫、冬場は枝に積もった雪などが主な水分補給源です。
またエゾモモンガは巣穴から外に出ている時間の約75%を食事に費やします。季節によってさまざまなものを食べますが、主な食事内容も徐々に判明してきました。
- 春:ヤナギ類やシラカバ、ハンノキなどの若葉・ハンノキの雄花の花穂・イタヤカエデの樹液
- 夏・秋:ヤマグワ、桜、シラカバ、カエデなどの実・未熟なドングリ(カシワ・ミズナラなど)
- 冬:トドマツの葉や、カラマツ、シラカバの冬芽、小枝の皮、花穂など
このほかにも夏は昆虫などを食べることがあることもわかっています。またエゾモモンガは秋になると厳冬期に向けて栄養価の高いものをたくさん食べる、いわゆる食いだめをする動物です。その結果、体重が15~20%も増えるほど皮下脂肪を溜め込みます。
エゾモモンガは木の芽を食べつくさない
エゾモモンガは目標とする木で食事をする習性があります。エネルギーの消費をおさえるためになるべく1本の木で食事を終えようとするのです。
しかし目的の木の芽を食べつくすようなことはしません。全体の芽の1/3ほどを食べるとその木での食事はおしまいです。次の木に移って食事をするようになります。
そのためエゾモモンガの食事に使われたからといって、その木が枯れるようなことはありません。
エゾモモンガは食事の後に巣穴探しをすることも
エゾモモンガにとって巣穴の外に出ているときは、特に天敵に襲われる危険が増すときです。そのため緊急避難用の巣穴を探しておく習性があります。
また緊急避難用以外に冬の共同生活や繁殖用の巣穴も欠かせません。外出したついでに目的に適した穴がないかを探します。
エゾモモンガはできるだけ効率よく動くことで、危険も最低限におさえようとしているのです。
エゾモモンガは越冬を集団で行う
エゾモモンガの特徴として、冬眠はしないものの集団で同じ巣穴を使って越冬する点があげられます。
巣の中には木の皮をほぐしたものや乾燥したコケ類、枯れ草などが運び込まれ、集団で寒さをしのぐのです。普段は基本的に単独行動ですが、冬の間はエゾモモンガの生る木を見るチャンスでもあります。
エゾモモンガの繁殖
特徴
エゾモモンガの繁殖の特徴をまとめると以下になります。
繁殖期【交尾期】 | 2月下旬~3月上旬・6月中旬~7月上旬 |
繁殖期【出産期】 | 4月中旬~5月上旬・7月下旬~8月中旬 |
繁殖期【巣立ち期】 | 6月中旬~7月上旬・9月下旬~10月中旬 |
繁殖回数 | 1~2回 |
縄張り | 平均1万7,000平方メートル(メスのみ) |
営巣場所 | ・入り口の高さは1m以上、入り口の直径が3~5cmの木の洞 ・アカゲラなどの古巣 ・鳥用の巣箱 ・人家などの屋根裏 |
子育て担当 | メス |
子供の数 | 2~6匹(平均3.25匹ほど) |
妊娠期間 | 約1~1月半 |
子供の体長 | 5~5.6cmほど |
子供のしっぽの長さ | 2.2~2.5cmほど |
子供の体重 | 約4.5g |
目が明くまでの日数 | 生後約35日 |
エゾモモンガの相手の選び方
エゾモモンガは繁殖期に入ると、オスが巣から出て盛んに鳴くようになります。1頭のメスに対し、多いときには5~6頭のオスが追いかけ回してアピールすることも。
メスはオスのことが気に入ると、木の幹に貼りついてじっと動かずにオスを受け入れます。しかしオスのことが気に入らなかった場合は、横に突き出した枝の股にとどまり、交尾できない体勢を取り続け拒否するのです。
エゾモモンガの交尾時間は1回につき7~9分かかります。一晩のうちに何回も交尾を繰り返すのも特徴です。(交尾の様子はこちら)
またオスは子育て中の親子と共同生活をすることもあります。特に子育てに参加しているわけでもありません。そのため自然界では非常に珍しいことです。オスが共同生活している理由は、2回目の繁殖シーズンのときに確実にメスと交尾するためと考えられています。
エゾモモンガの子供の成長は早い?
エゾモモンガの子供は、生後20日ほどで這い始めます。この頃になるとまず耳の穴が開いて、ちゃんと音を聞くことができるようになるのです。
続いて生後30日ほどたつ頃にはお腹を地面から離して歩き始めます。そして生後35日ほどで目が明いて、ものも見ることができるようになるのです。
エゾモモンガは目が明くと成長速度が一気に早まります。生後40日もすると巣から出るようになり、50日ほどたつと滑空の練習もするようになるのです。
そしてさらに10日たつと体重も60~70gになり、母親のもとから巣立っていきます。
巣立ったエゾモモンガの子供は翌年には繁殖能力を持ち、新たな世代を育み始めるのです。
エゾモモンガは子育て中も頻繁に巣を移動する
エゾモモンガは普段から複数の巣を移動して使いますが、子育て中も例外ではありません。特に子供の排泄による巣の汚染は避けられないため、寄生虫などから身を守るために別の巣に移動するのです。
しかし移動中に誤って子供を落としてしまうこともあります。子供にとって天敵だらけの地上は危険そのものです。子供は親に見つけてもらうか疲れ切ってしまうまで、大人とよく似た声で鳴いて親を呼び続けます。
エゾモモンガと人間との関わり
かつては注目度が低かった?
野性のエゾモモンガは基本的に夜行性のため滅多に人前に姿を現しません。さらに木の上から降りてくること自体がまずないだけでなく、人間にとって利害が極めて低い動物として注目度も低かったのです。
1957年(昭和32年)に現在の標津郡中標津町(しべつぐんなかしべつちょう)の国有林で、カラマツ120本の枝の先端を食害したことが報告されたことがあります。しかし実害といえるほどのこともなかったとされ研究もほとんど進みませんでした。
本格的に研究が進むようになったのはつい最近のことです。小鳥用の巣箱も利用すると判明し、無線装置を使った観測(テレメトリー法)が行われるようになりました。
そしてそのあまりにかわいい姿がSNSで拡散され今の爆発的人気につながっています。
エゾモモンガは減少傾向にある?
食料となる樹木と巣穴さえあれば、それなりに都市化した場所でも生きられると考えられるエゾモモンガ。
しかし木が1本あればよいというものでもありません。活動範囲も広いことから林や森へどれだけ行き来できるかが重要な動物なのです。
近年公園や一部の防風林など森や雑木林が分断され、エゾモモンガにとって住みやすい環境が減っています。そのためエゾモモンガは木を介した移動ができなくなりました。巣立った子供が新天地に移り住めず、結果として個体数が減るなどの問題が起こっています。人間と生活域が重なることにより有刺鉄線にエゾモモンガが引っかかって死亡する事故も起こるなど、事例をあげたらきりがありません。人とエゾモモンガの双方が共存しやすい環境づくりが求められています。
エゾモモンガに直接触れるのは危険?
かつてペットとして輸入されたアメリカモモンガから、静岡市内の動物取扱業者の従業員2名が人獣共通感染症を発症したことがあります。このとき発病した従業員は、高熱や血尿など多臓器不全の症状を発症しました。
このようにモモンガにかかわらずリスやネズミなどの齧歯(げっし)目は、病原菌やウイルスの媒介者となる可能性があります。警戒心の強いエゾモモンガに直接触れる機会はまずないといえますが、ときには人の頭に乗ってくる個体もいるという報告があるのも事実です。なるべく直接接触するのは避けましょう。
エゾモモンガはペットにできる?
結論としてはエゾモモンガはペットにできない
エゾモモンガは「鳥獣保護法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律)」によって捕獲を禁止された動物です。そのため一般の人は飼うことはできません。保護をするにも自治体の許可が必要になります。
エゾモモンガに限らず「自然の動物は自然の中で生きるべき」です。自然の中でのびのび生きている姿が一番かわいいのは間違いありません。
ペットにできないのは残念に思うでしょう。しかしエゾモモンガが一番かわいく見えるのは自然に生きているときではないでしょうか。
エゾモモンガが保護されていなかったらどうなる?
もしエゾモモンガを捕まえてペットにできるとなったら、きっと大勢の人が我先にと欲しがることでしょう。もしそうなったらエゾモモンガは一気に絶滅危惧種となることが予想されます。なぜならエゾモモンガは北海道にしかいない動物だからです。
繁殖させるにしても平均3匹しか子供を産みません。年に2回繁殖してくれたとしても、決して数が増えやすい動物ではないのです。
ただでさえ森林が分断され、その数は減少傾向にあるといいます。エゾモモンガのためにも保護は必須なのです。
エゾモモンガのかわいい動画集
エゾモモンガのかわいい食事風景
めったに鳴くことのないエゾモモンガの声も入っています。ちょっと大きめの音量で見てみてください。ではどうぞ。
冬のもぐもぐ風景をもっと
ただひたすら2匹のかわいいエゾモモンガがもぐもぐする様子をどうぞ。
雪が降ってる最中に外出したら・・・
外は寒い雪模様。なのに睡魔が・・・。だんだんお眠なかわいい姿をどうぞ。
かわいいモフモフがいっぱい!
1つの巣穴から順番に。一体何匹出てくるのかな?ではどうぞ。
エゾモモンガが生る木はこちらです
かわいいエゾモモンガが何匹も。あなたの好みの子はどの子でしょう?ではどうぞ。
冬の生活はこんな感じ
冬の生活スタイルや滑空する様子もまとめてどうぞ。
エゾモモンガに対する海外の反応は?
日本人の感想もあわせてどうぞ。
エゾモモンガを見れる場所
エゾモモンガに会える動物園
野性のエゾモモンガは夜行性のため、なかなか姿を見る機会はありません。より確実に姿を見たいのであれば動物園に行くのがおすすめです。エゾモモンガを展示している動物園をご紹介します。
旭川市旭山動物園
動物たちのありのままの姿を伝えたいと「行動展示」を日本で初めて採用した人気スポットにもなっている動物園です。
エゾモモンガは飼育員でもめったに動いているところをお目にかかれない動物の1つでした。しかし昼夜を逆転させて展示する夜行性動物専用舎を2021年4月末にオープン。運がよければ木から木へと滑空する姿も見られるかもしれません。
札幌市円山公園内・円山動物園
1967年(昭和42年)からエゾモモンガの飼育と繁殖に取り組んでいる動物園です。エゾモモンガの飼育最長記録を持っている動物園でもあります。
運がよければ動物園近辺の木に住む野性のエゾモモンガも見れるかもしれません。
釧路市動物園
親とはぐれて保護されたオスのナシオと、円山動物園生まれのメスのミソのペアが飼育されています。類人猿舎内の「エゾモモンガのおうち」が2匹の展示場所です。
ナシオは人工保育で育てられたことから人慣れしていて、運がよければ巣箱から出てきてくれます。
おびひろ動物園
昼間には照明を落とし、夜間に明るくすることで昼夜逆転展示をしています。「どんぐりのいえ」で飼育しているので見に行ってみてはいかがでしょうか。
また園内にも野性のエゾモモンガが住んでいて、夜間に観察会を開くこともあります。自然のままの姿を観察したいならこちらも見逃せないイベントです。
野性のエゾモモンガを見るなら?
公園の林や雑木林など、意外と街中でもそれなりに木が生えている場所なら見れる可能性はあります。しかし現実問題としてエゾモモンガの姿を見れるかというと完全に運頼みになることでしょう。
一番よいのは動物園や旅行会社が行っているツアーに参加することです。専門家の案内によるものなので、エゾモモンガについて学びながら観察に挑戦できます。こちらも運頼みになる可能性はありますがやみくもに探すよりも確実です。もしぽっちゃりしたかわいいエゾモモンガを見たいのなら冬のツアーを選びましょう。ただし防寒対策はしっかりとしてから参加してください。
エゾモモンガの探し方は?
観察ツアーとは別に普段の旅行中にもエゾモモンガを探してみたいという場合は、エゾモモンガの痕跡を見つける方法を覚えておくとよいでしょう。
エゾモモンガは巣穴から出るとまずは糞尿を排泄する習性があります。そのため木の根元に長さ7~15mm、直径3~5mmの米粒状のフンが溜まっているか確認してください。
さらに幹の様子も確認しましょう。エゾモモンガの排泄物で汚れている場合、その上に巣穴がある可能性が高くなります。
痕跡を元に巣穴を見つけられれば、後はエゾモモンガを驚かせないように静かに出てくるのを待つだけです。冬場ならば日中にも見ることができるかもしれません。
本土のモモンガとはまた違うかわいい動物
本土のモモンガよりも色が淡く、冬にはよりふっくらとするエゾモモンガ。本土のニホンモモンガもかわいいですが、エゾモモンガもまた違った愛らしさを持っています。冬のぷっくりしたエゾモモンガを見に、また冬の北海道に行ってみようかな。